心臓リハビリテーションとは
心臓リハビリテーションは、心臓手術を受けられた患者さまや、心不全などで心臓の機能が低下してしまった患者さまに対して行われる専門的なリハビリです。手術後に長期間ベッドで過ごされたりすると、体力が落ち込み、日常生活に復帰しにくくなってしまいます。そのような事態をなるべく軽減するため、当院では心臓リハビリテーションを重視しております。
具体的には、一般的によく知られている運動療法に加え、再発や再入院を防ぐための生活指導・カウンセリングも行うことにより、患者さまが快適な社会生活を送れるよう総合的にサポートいたします。
心臓疾患の患者さまは、心臓の機能が従来の水準にまで戻らないことも多いため、「どの程度の運動ならば行っても大丈夫なのか」、「運動時に呼吸が乱れたときに、どのように対処すればよいのか」など悩まれることも多いでしょう。当院では、こうした不安についても、循環器内科専門医が的確にアドバイスし、患者さまの生活の質(QOL)を維持・向上させていきますので、まずはご相談ください。
心臓リハビリテーションの
保険制度
医療保険制度が適応される対象疾患は定められています。費用は1割負担の方で1回あたり約700~1,200円です。
対象となる心臓病
急性心筋梗塞、狭心症、慢性心不全、心臓術後、大血管疾患、経カテーテル大動脈弁置換術後 など
CPX(心肺運動負荷試験)
運動中の心臓、肺、骨格筋の機能を同時に測定する検査です。この検査データをもとに、安全で効果的に行える心臓リハビリテーションのメニューを作成します。
心臓リハビリテーションの
運動内容
- ストレッチ
- 筋力トレーニング
- エルゴメーター(自転車漕ぎ)などの有酸素運動
1回のリハビリテーションの所要時間は約1時間です。
心臓リハビリテーションの
効果
- 体力の改善。(疲れにくい身体、自立した日常生活の保持)
- 精神面でも自信がつくことで、不安やうつ状態が改善。
- 狭心症、心筋梗塞の再発予防
- 動脈硬化の元となる冠危険因子の改善。
- 不整脈が減少。
- 心不全悪化を予防し再入院や死亡の危険性の減少。